第2章 君との別れを

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夜の9時、お父さんたちが帰ってきたので、お兄ちゃんは下におりて晩ごはんの手伝いに行った。 お鍋に具を入れるだけなんだろうけど……。 部屋に二人きりになった私たちだけど、綾翔は相変わらず携帯を取り出して何かをやりだした。 「綾翔暇だから何かしよーよ」 「は?」 「もー携帯ばかりでつまんないっ!」 私は綾翔の携帯を無理矢理閉じて、肩をゆさゆさと揺らした。 「うぜぇ……」 「ひど! じゃー何か話そうよ」 そう言うと、綾翔は携帯を床に置いてため息をついた。
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