第2章 君との別れを

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学校につき、教室に入ると奥の席で斎藤くんと佳奈がいて、私たちを見ると二人そろって微笑んだ。 「おはよう。真緒、篠原くん」 「二人とも久しぶり」 学校が始まってテンションが下がっていたけれど、こうやって友達に会えると、やっぱり嬉しい。 勉強さえなければ学校は天国なんだけどなぁ……なんて。 「斎藤くん、佳奈おはよう」 「おー」 私たちも二人に挨拶をして、夏休み前までと同じポジションについた。 この光景もなんだか懐かしい。 「そうだ。真緒たち海はどうだったの」 「気持ちよかったし楽しかった! あと美味しかった!」 「さすが河井さん。食べ物が一番の思い出なわけか」 斎藤くんはクスクスと笑いながら、なぜか綾翔の頭を撫で回す。 綾翔は嫌そうな顔をしながらも撫でさせているというか……斎藤くんの圧力で抵抗出来ていない感じ?
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