第2章 君との別れを

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「綾翔は? 海、どうだったの?」 斎藤くんは、綾翔の頭の上に手を置いたまま微笑んで、そう聞いた。 「まあ……普通」 「素直じゃないね綾翔は」 二人の会話に、頭の上に“?”を浮かべていると、 「河井さん。綾翔は物凄く楽しかったみたいだよ」 と言ってニヤリと微笑む。 「なっ! 楽しくねーし!」 「えっ……綾翔、楽しくなかったんですか」 「あ……いや……」 私たちのやり取りに対して、斎藤くんと佳奈はクスクスと笑う。 綾翔はクルッと私から顔を背けてしまった。
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