第2章 君との別れを

78/103
前へ
/845ページ
次へ
やっぱり、夏休みだからと言って何か大きなイベントがあるわけでもなかったな。 漫画とかのお話なら、もっといろいろあるのに……現実の夏休みは家でゴロゴロか、たまに友達とお茶するくらい。 せっかく彼氏も出来たのに。 「あ、そういえば、もうすぐでお祭りの時期だね。みんなはお祭り行くの?」 斎藤くんが頬杖をつきながら、私たちを見回すように訊ねてきた。 「私は……いかない。人混みは苦手だから」 「俺は別に予定とかねーし。だから行かない」 「えー! なんでみんな行かないの!?」 わたあめにリンゴあめ、イチゴあめにチョコバナナとか! 食べ物が美味しいイベントなのに! 「今、真緒が何考えてんのかわかる」 「うん。実は俺も」
/845ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1449人が本棚に入れています
本棚に追加