第2章 君との別れを

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お祭りの約束をし、チャイムがなったので佳奈は自分の席に戻っていった。 「……あのさ、真緒」 「うん?」 綾翔は私の方を見ないで、少し俯きながら声をかけてくる。 いつもとは違う綾翔の雰囲気に、どうしたんだろうと思いつつ返事をした。 「いや……お前さ、彼氏いんのに俺らとでいいのかよ?」 「えっ……あ」 「あ……って、お前な……。お前がいいんなら、それでいいんだけど」 言われてみれば、夏休みはどこにも行ってないし……こういうときに何処かにいくもの。 でも……。 「い、いいよ約束しちゃったし! みんなで行こう!」 「ああ……」 もし先輩に誘われたら……そのときは先輩と行けばいいかな。 ちょっと無責任……かも。
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