第2章 君との別れを

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でも、そんな不安は特に起こることはなく、お祭りの日を迎えた。 部屋のクローゼットの奥深くにしまってあったらしい浴衣を取り出し、お母さんに着せてもらった。 鏡の前に立って、くるりと回って姿を見てみる。 「うん、よし大丈夫ね」 「わーいっ! お母さんありがとう!」 「やっぱり真緒は私に似て可愛いわねぇ」 お、お母さん……それは……。 みんなとは神社の鳥居の前で待ち合わせをしている。 もう7時すぎで、空は薄暗く夜になろうとしていた。 私は、お金など必要なものを鞄につめて、みんなと待ち合わせをしている場所へ急いだ。
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