第2章 君との別れを

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待ち合わせ場所へ行く途中で、空は完全に真っ暗になって星や月が輝き始める。 「綺麗な空だなぁ……」 神社は林の上にあるので、ここからでもお祭りの灯りが見える。 祭りばやしも聞こえてきた。 「あ、真緒だ」 「おせー……」 鳥居の近くまで行くと、三人はすでに来ていたようで、私に手を振ってくれる。 私は手を振り返して、三人のところに駆け寄った。 「ごめんごめん。お待たせ。どうかな浴衣!」 「うん。真緒、可愛い」 「普通だな」 「馬子にも衣装だね」 し、失礼な男子がいるのは気にしないでおこう。 私たちは四人並んで石段を上りはじめた。
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