1449人が本棚に入れています
本棚に追加
どうしたんだろうと首を傾げていると、斎藤くんが私の肩をポンポンと叩いた。
「河井さん……君は残酷だね。間接キスとか」
「え? でも私たち昔からの間接キスくらいやってるよ?」
今更綾翔はそんなことで照れているのだろうか。
私は気にしないのになぁ。
「綾翔はやくー」
「あーもう! わかったよほら!」
綾翔は私の手からチョコバナナを一口かじって、そしてドリンクを渡してきた。
私はストローからドリンクを飲むと、ちょっとすっぱいパインの味が口に広がる。
「んーんまっ」
「あーそう……」
綾翔はクルッと背を向けて、そのまま歩いて行ってしまう。
斎藤くんと佳奈はクスクスと笑いながら、それに続いて歩いた。
最初のコメントを投稿しよう!