第2章 君との別れを

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「ねー、なんでこんな場所に座ってんの?」 「一人? 可愛いねぇ」 顔をあげると、何人かの男グループが私を見てクスクスと笑っていた。 「ひ、一人じゃないです。放っておいてください」 「そんなこと言わないでさー。あ、もしかして足痛いの?」 男たちは、しつこく私に絡んでくる。 そういえば……この前、海に行った時もこうやって男の人に絡まれたんだっけ。 あの時は綾翔がいたから助かったけど……今回ははぐれて私一人。 どうしたらいいの? 「と、友達を待ってるだけですから」 「じゃあ友達が来るまで遊ぼうぜ?」 「嫌です! ――きゃっ」 男の一人が私の腕を掴んで無理矢理立たせた。
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