第2章 君との別れを

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私は、首だけを動かしてで後ろを見ると、知らない黒髪の男の子がいた。 学ラン……中学生だ。 ここら辺で学ランは中学しかない。 「すみませんけど、この人は俺のなんで。つか、ナンパとか今時流行らないし? やるならもっとマシな顔で出直してきなよ」 男の子は年上相手にペラベラと口を動かす。 相手はカチンと来たのか「てめえ!」と大きな声をして飛び掛かってきた。 ……のを、男の子は足をあげて、相手の顔面を蹴り飛ばした。 「え、ええ!? ちょ、大丈夫ですか!?」 「大丈夫でしょ。いいから逃げるよ」 そう言って男の子は私を軽々と持ち上げて走り始める。 これって、お姫さまだっこってやつ!?
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