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「ああああ、あの重いですから! おろして!」
「は? でも真緒サン足ケガしてるじゃん?」
「そうだけど――って、え?」
どうして……私の名前を知ってるんだろう……。
男の子は私を抱き上げたまま、神社の本殿まで運んでくれて、そしておろしてくれた。
「あ、ありがとう……あの」
「ここね、電波繋がりやすいから綾翔たちに連絡して来てもらおう」
「え……あ、はい」
綾翔のことも知ってるんだ……。
私は携帯を取り出して、綾翔の携帯に電話すると発信音が聞こえる。
つながったみたい。
「あ、ありがとうございました」
「いいよ。とりあえずもう迷子にならないように気を付けなよ?」
「は、はい!」
……って、これじゃあどっちが年上かわからないじゃない!
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