第2章 君との別れを

94/103
前へ
/845ページ
次へ
「誰かはわからないけど……確か“響”って呼ばれてた……中学生だったよ」 すると、綾翔と斎藤くんがびっくりした表情をして、そして気まずそうな顔をした。 「え、え?」 「あー響な。響……あいつ来てたのか……」 「河井さん。きっと今度感謝料を請求されるから気を付けてね」 「え、二人は知ってるの!?」 それなら、会ってちゃんとお礼がしたいな……すごく優しそうな人……って。 か、感謝料請求? 「真緒、落ち着いて聞くんだ」 綾翔にガシッと肩を掴まれる。 「アイツの名前は“斎藤響”。斎藤の弟だよ……」 「おとう……と……?」 斎藤くんの弟……感謝料……。 感謝料ってお金じゃなくて……。 ななな、鳴かされる!?
/845ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1449人が本棚に入れています
本棚に追加