第2章 君との別れを

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あ、あの時聞き覚えのあった笑い声に話し方に……そしてちょっと意地悪そうな笑顔。 人を「さん」付けして呼ぶところとか、よく考えたら斎藤くんにそっくりじゃない……! ああああ、あのシャンプーの香りは斎藤家のものか……! 「かかか、感謝料って……」 「まー襲われることを前提に考えておけよ。まぎれもなくアイツは斎藤の弟なんだから」 「ちょっと綾翔。俺は関係ないでしょ。まあ確かに俺だったら襲うけど(笑)」 「(笑)じゃないから!」 あの時は助かったとか思ったのに……もう死にたい。 でもなんだかんだ言って斎藤くんは優しいから……あの弟くんも実は優しいとかだったりして? ……うん、そういうことにしておこう。
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