1449人が本棚に入れています
本棚に追加
今までずっと一緒だった。
小さい時から学校も登下校もお昼も、どこかに行くのもずっと一緒だったの。
だから離れる事なんか考えていなかった……綾翔と離れなきゃいけないのは、私に彼氏が出来ちゃったから?
綾翔は幼馴染だけど、それ以前に男の子だ……先輩が好ましく思うことはない。
彼氏が出来ちゃった以上、もう綾翔とはいられないんだ……。
「真緒ちゃん……送るよ。家はどっち?」
「あ……橋を渡った先くらいです」
「じゃあ行こうか」
先輩は友達のみんなに別れを言って、一緒に行き交うお祭りの中を歩く。
明日からの生活がかわる。
明日からきっと何かが足りない。
最初のコメントを投稿しよう!