第2章 君との別れを

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今までずっと一緒だった。 小さい時から学校も登下校もお昼も、どこかに行くのもずっと一緒だったの。 だから離れる事なんか考えていなかった……綾翔と離れなきゃいけないのは、私に彼氏が出来ちゃったから? 綾翔は幼馴染だけど、それ以前に男の子だ……先輩が好ましく思うことはない。 彼氏が出来ちゃった以上、もう綾翔とはいられないんだ……。 「真緒ちゃん……送るよ。家はどっち?」 「あ……橋を渡った先くらいです」 「じゃあ行こうか」 先輩は友達のみんなに別れを言って、一緒に行き交うお祭りの中を歩く。 明日からの生活がかわる。 明日からきっと何かが足りない。
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