1449人が本棚に入れています
本棚に追加
/845ページ
綾翔の胸の上に頭が乗った状態になって、綾翔の手が私の腰にまわっている。
クラスのみんながざわざわと私たちを見て「またやってるよ」「やばいラブラブだねー」と言いながらクスクスと笑っていた。
「ほら河井さん。変な噂たつって言ってるのに」
「そのままキス出来たらよかったね篠原くん」
斎藤くんたちが私たちを見下ろしながらニヤリと笑って見ている。
「ま、真緒……いいから退けて……」
「あ! ごめん綾翔!」
私が綾翔の上から起き上がる。
体を起こしただけだから、まだ綾翔の上に乗った状態。
「だから……退けって言ってるだろっ!」
綾翔は私を無理やり退けて立ち上がり、倒れた椅子を元に戻した。
「綾翔ごめんってばぁ! 怒らないでよもうしないから!」
「怒ってないよ。それよりケガしなかったか?」
「ん、大丈夫です」
「ならいいよ。早く自分の席に座れ」
私は「うん」と言って頷き、自分の席に座った。
最初のコメントを投稿しよう!