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教室に入ると、綾翔と斎藤くんは楽しげに窓際でおしゃべりをしていた。
そして黒板には四角の羅列と、四角の中には番号が書かれている。
「あ、真緒。おかえり」
「佳奈、あの黒板のは何?」
「ああ……次のホームルームは席替えをするんだって」
席替えか……ということは、綾翔と斎藤くんと離れちゃうんだな。
淋しいけど、なんだか安心する。
ちょっと気まずかったから。
「次こそは近くになりたい」
「うん! くじの神様……どうか佳奈と席を……!」
二人で手を合わせて、いるかどうかもわからない神様にお願いをした。
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