第3章 涙の意味とは

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私の25番の周り……つまり左右と前の人が気になる。 黒板を見てみると、まだ私の周りには誰もいなかった。 この学校の出席番号は男女混合。 私は「かわい」なので順番は早い方なのだ。 「河井さん何番だった?」 「えっ、あ……斎藤くん。25番綾翔の席だよ」 「へぇ……じゃあ20番24番30番だと河井さんの近くかぁ」 「え……ひ、引かないでくださいね怖いですから」 「さあどうかな?」 か行の人たちが終わり、斎藤くんの番になった。 斎藤くんは一度ニヤリと笑ってから先生の持っているくじを引き抜く。 「あーあ」 そう斎藤くんが呟く。 どうやら私の近くではないようだ!
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