第3章 涙の意味とは

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窓を見ると自然と綾翔が視界に入るし……廊下を見ると斎藤くんに何されるかわからないし。 ていうか喧嘩したわけじゃないのに、なんでこんなにギクシャクしなきゃいけないの? やっぱり……ここは普通に振る舞うべきだよね。 「ふ、二人ともまたよろしくね」 「うん」 「……ああ」 ……う。 綾翔はこっちを見ないで前を向いたまま返事をする。 「ねぇ河井さん」 「ひゃわっ!? ……なななっ、なんでしょうか!」 びっくりし過ぎて変な声が! 「来月誕生日でしょ。何か欲しいのとかある?」 「え、祝ってくれるんですか?」 「うん」 そう言って斎藤くんはにっこりと笑う。
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