第3章 涙の意味とは

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家が近くなった頃、すこし先の十字路から綾翔が出てきた。 「あ……」 一瞬ビクッとなり足を止めたが、綾翔は気付いていないのか、そのまま歩いて行ってしまう。 なんでだろう……先輩といるところ、綾翔には見られたくないよ……。 「真緒ちゃん?」 「え……あ、すみません」 「どうしたの? 大丈夫?」 「はい……」 綾翔は……私が先輩と付き合うことになって、どう思ったんだろうか。 ちょっとは寂しいとか思ってくれていたの? ……それはないか。 本当にただの幼馴染で……私なんかどうも思われてないんだもん。 ――あれ、なんで私こんなこと考えているの?
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