第3章 涙の意味とは

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ただ遊ばれているだけなのに、斎藤くんったら顔が綺麗だからドキドキしちゃうんだからもう……。 「あ、でも何もないので安心してください!」 「ふふ。うん……あ、じゃあ時間だから行くね。また帰り」 「はいっ」 先輩が廊下の向こうに行ってしまうのを見送ってから、教室に入ろうとドアに手をかけようとした時―― 「わっ」 ガラッと急にドアがあいて、伸ばした手がドアをすり抜けてしまう。 そのままそこにいる誰かのお腹をポンッとタッチしてしまった。 ズボンはいてる……男子だ。 「……………」 ……え、何これ気まずい! なんで私お腹を触ってるんだろう……ていうか一歩間違ったら最悪なことになってた……。 じゃなくてっ!
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