第3章 涙の意味とは

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「そんなんだから綾翔は女子に人気ないのよ」 「別に女子の人気あげたいとか思ってねーし!」 綾翔は舌をべーっと出して顔を背けてしまう。 そんな様子を斎藤くんは呆れたように見ていて……本当綾翔は子供なんだから。 「河井さんはいつまでそこにいるの?」 「入らねーならドア閉めるぞ」 「綾翔は廊下に出たかったんじゃないのか?」 私は、なんだかこのまま三人と話しをしていたい気分なんだけどな。 こんな風に……本当はずっと話したかった。 ずっと話していたかった仲良く一緒にいたかったから。 綾翔がこうやって私に軽口をたたいてくれるの、すごく久しぶりだったから……。
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