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「ま、待ち合わせに早く来すぎてしまった……」
道につもった雪が風に吹かれて待っている。
雪は電信柱や家の塀に吹きだまっていたり、木の枝を真っ白にして綺麗な景色を魅せてくれている。
コートから腕を出して時計を見ると8時半過ぎ。
待ち合わせまでまだ時間がある。
「にしても寒いなあ……カイロ持ってくればよかったかも」
手袋をしていても冷たく動かなくなっていく感覚に、カイロや暖房などの温かさが恋しくなってしまう。
私は手を擦りながら、少しでも温かくなるようにと息を吹きかけた。
真っ白な息が両手を包んでは消えを繰り返しているうちに、白い息の向こうから先輩が歩いてくるのが見えた。
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