第3章 涙の意味とは

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私はクリーム色をした無地のニット帽を先輩にお願いをした。 よくある手編みのような模様で、一番上には毛糸の玉……ぼんぼんがついた帽子を選んだ。 先輩は帽子を私から受け取って、それをレジに持って行く。 「840円になります。このままお付けになりますか?」 「あっ、はい!」 店員さんに値札を切ってもらい、手渡してもらう。 私は帽子を両手で抱き締め、店員さんにお辞儀をする。 「先輩ありがとうございます。大切に使わせていただきますっ」 「うん。どういたしまして。……じゃあ、どこかで温かいもの飲もうか」 「はい」 私は先輩に買ってもらったばかりのニット帽を被り、二人で外に出てカフェを目指した。
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