第3章 涙の意味とは

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うーん……ホットミルクで作ればよかったかな……失敗失敗。 ココアをテーブルの上に置き、再びソファの上にぼすっと座り込む。 「寒い……暖房入れよう」 テーブルに置いてあるリモコンを行儀悪く器用に足で取り、暖房をつける。 「誕生日……かぁ」 さっきまで……先輩と話しているときも、少しだけ頭をよぎったことがある。 誕生日を、毎年祝ってくれていた幼馴染のことだ。 この前、私たちはまた気軽に話せるように戻ったから、もしかしたらプレゼントくれたりしないかな……。 実は毎年凄く楽しみにしてたんだよ? 綾翔はそんなこと知らないよね……知ってるはず……ない、もんね。
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