第3章 涙の意味とは

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「ただいまー……って、真緒。何してんの?」 考えすぎてソファの上にある枕に顔を埋めていると、真上からお兄ちゃんの声がした。 「んー……じこけんお……」 「真緒は自己嫌悪って言葉を知ってて使ってるのか?」 「……ちっ」 「…………」 どうせお兄ちゃんに相談したってわかんないよね。 「どうしたの?」 「お兄ちゃんにはわからないわよ……ふんっだ」 「真緒……とりあえず座ろう。し、下着が見えてるから」 「ちょっ!? それを早く言ってよ! あーお兄ちゃん女の子の下着姿を見て興奮してたのね!?」 「どっからその解釈をしてるの!」 お兄ちゃんは私の足元にある枕を取り上げて、私にぶつけてきた。
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