第3章 涙の意味とは

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でも、まだわかんないよ。 それが、傍にいることが当たり前になっていた寂しさなのか……それとも―― 「んあー! もーわかんなーい!」 私は頭をブンブンと横に振った。 髪の毛がグシャグシャになったけど、そこは気にしない。 「やっぱり……まだわかんないんだよね……こんなの」 それにもし、もしも万が一の話だけどね? もし私は綾翔のことを……その、恋愛感情というもので見ているとして。 きっと綾翔は気持ち悪がるもん。 綾翔にとってだって、私はただの幼馴染なわけで、それ以上なんかないんだから。 綾翔がそう言ってたじゃない。 また鼻の奥ツーンとなる。
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