第3章 涙の意味とは

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「やだ……まただ。なんなの」 こんな気持ちになるなんて、まるで本当に私……綾翔に……。 「だ、だめだよ! 私には……優しくて私の事を考えてくれている先輩がいるんだもん……」 そうだよ、もしそうだったとしても、私はこの気持ちを捨てなきゃいけないんだ。 気付く前に……本気になる前にこんな気持ちなんか捨てなきゃ。 好きになんか……なっちゃダメなんだから……。 「あはは、やだ。こんなこと考えるなんて、もう私、綾翔のこと……」 ここまで先輩と付き合っていて、それで違う人を好きになりました……なんて。 とんだ裏切りだわ……。 明日は学校……朝は先輩と登校して、クラスでは綾翔が隣の席に座っている。
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