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佳奈に会った事で忘れていたけど……綾翔は……。
「あれ。いない……」
「誰が?」
「綾翔……まだ来てない?」
「篠原くん? まだ。……斎藤くんはさっき廊下に行ったよ」
「そ、そっか……」
なんとなくだけどホッとする。
それでも……時間が経てば会わなきゃいけないんだけれど。
気づかなきゃよかったのに……先輩と付き合った事で壊れた綾翔との関係が、また崩れていきそう。
そう考えていたか、教室のドアがガラッと音をたてて開いた。
ドアの前にいた私は邪魔になるかもしれないと思い、退けようとドアの方を見ると……。
「あ、綾翔」
「ん? ああ……おはよ」
眠たそうな顔をした綾翔が立っていた。
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