第3章 涙の意味とは

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その言い合いを見て斎藤くんは、おかしそうにクスクスと笑っている。 「あーはいはい。二人が仲がいいのはわかったから。ほら綾翔はふてくされないの」 「ふっ、ふてくされてなんかねーよ!」 斎藤くんの方を振り替えって睨む綾翔の顔は、少しだけ頬をほんのり赤く染めていた。 それに気付いたからなのか、斎藤くんはまたクスクスと笑う。 「そうだ。忘れてたけど、河井さん今日は誕生日だよね?」 「あっ、うん!」 「誕生日おめでとう。仕方ないから俺からプレゼントをあげようかな」 「あ、ありがとうございます」 斎藤くんが手渡してきたのは、両手に収まるくらいの袋のラッピング。 手触りがなんだかやわらかい。
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