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「……あ」
お兄ちゃんは私をジッと見てから、先輩をチラっと見る。
そして「ほう、そういうことか」みたいな顔で少し口角をあげている。
「えっと……し、知り合い?」
「し、知りませんこんな人」
そう言うと、
「そういう事を言うんだ。まあ、いいけど。今日はお母さんもお父さんも帰りが遅いから俺が晩御飯作るんだよね」
「え!?」
「酷い真緒には晩御飯抜きの刑を……ふふっ」
意地悪そうにニヤリと笑って、お兄ちゃんは私たちをすれ違って歩き出す。
今から晩御飯の買い物に行くんだ!
「ごっ、ごめんなさい! その! 晩御飯抜きだけはご勘弁を……!」
「さあ、どうしようかな。じゃあね真緒」
「ああああっ……!」
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