第3章 涙の意味とは

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「あ、ごめんね。……もしもし?」 先輩は携帯で何やら話始める。 「え……今から? うん……わかった。うん……それじゃ」 話終えた先輩は、携帯を仕舞い、私に申し訳なさそうな顔をする。 「ごめん真緒ちゃん。ちょっと姉さんに呼ばれて今から行かなきゃいけなくなったんだ」 「お姉さんにですか? わかりました」 先輩は「本当ごめん、また明日」と言って、いつも帰っている道とは違う方向に歩き出す。 私は先輩を見送り、そして家に向かって歩き出した。 久しぶりの一人の下校だなぁ……ずっと綾翔と帰ってて、そして先輩と最近は帰ってたから。 今思えば、私って一人で下校したことってほとんどないんじゃない?
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