第1章 最後の思い出

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お馴染みメンバーが集まると、 「なあ、暑いから帰りアイスでも食べに行かねぇ?」 綾翔は下敷きを団扇代わりにしてパタパタと扇ぎながら言った。 「ああ、いいかもね」 「ん、食べたい」 「私もアイス食べたいです!」 みんなでアイスを食べに行くことにした私たち。 私は取り合えずお金があるか財布を見てみると、ギリギリの金額が目に入る。 「う」 ちょっと痛い出費にアイスを買うか買わないか迷う。 私は「そうだ……」と聞こえないくらいの声で呟き、綾翔の背後にまわってギュッと抱きしめた。 「真緒金欠です。どうしましょう」 「あーじゃあ帰れ。おごらないから絶対」 綾翔はギュッと絡まった私の手をほどこうと力を入れた。
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