第4章 幸せはここに

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コートを気終わった綾翔が親切に部屋のドアを開けてくれる。 私は少しだけ恥ずかしいような照れくさいような……ううん、嬉しい気持ちで綾翔の部屋を出た。 「母さん。真緒送ってくから」 綾翔はそう言ってスタスタと玄関に向かって歩いていく。 私は明さんに一回お辞儀をしてから、綾翔の後を小走りで追いかけた。 外へ出ると、辺りは真っ暗で雪だけが降り積もっていた。 外灯に照らされてキラキラと光って綺麗だ。 「綾翔綾翔。見て星が綺麗に見えるよ」 「そうだな」 「お、あれは火星ですね?」 「なわけねーだろ! アホかっ」 綾翔にペシッと軽くおでこを叩かれる。
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