1449人が本棚に入れています
本棚に追加
/845ページ
コートを気終わった綾翔が親切に部屋のドアを開けてくれる。
私は少しだけ恥ずかしいような照れくさいような……ううん、嬉しい気持ちで綾翔の部屋を出た。
「母さん。真緒送ってくから」
綾翔はそう言ってスタスタと玄関に向かって歩いていく。
私は明さんに一回お辞儀をしてから、綾翔の後を小走りで追いかけた。
外へ出ると、辺りは真っ暗で雪だけが降り積もっていた。
外灯に照らされてキラキラと光って綺麗だ。
「綾翔綾翔。見て星が綺麗に見えるよ」
「そうだな」
「お、あれは火星ですね?」
「なわけねーだろ! アホかっ」
綾翔にペシッと軽くおでこを叩かれる。
最初のコメントを投稿しよう!