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綾翔とピッタリとくっつきながら帰る雪明かりが綺麗な夜道。
何分もしないで私の家がそこまで見えてくる。
もう少しだけ……私の家が遠かったらもっと綾翔と一緒にこの道を歩けたのに……なんて、何乙女みたいな事を考えているんだろう。
でも……本当にそう思ったよ。
「ほら、じゃあな真緒」
「ん……」
返事をすると、綾翔は私に背を向けて二人で歩いてきた道を戻っていく。
ヒラヒラと手を振りながら。
「あ……ま、待って綾翔!」
「…………」
綾翔は無言で振り返る。
いつもみたいな気だるそうな表情ではない……真面目な顔。
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