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綾翔は私を見上げながらニヤリと笑う。
この笑い方は……あの時いいかけた本当の言葉を言わないつもりだな……。
「つか、お前ちょっと段差の上にいるなよ。ほら下りろ。下りたら言ってやるから」
「嘘だ」
「嘘じゃねえから。ほら」
綾翔に腕を引っ張られて、私は段差を下りていつもの綾翔より低い身長に戻った。
「あんま変わらないじゃない」
「見てろよ。ぜってぇ170くらいにはなってやるからな」
綾翔のお母さんもお父さんも身長は低めだから、きっと綾翔はもう伸びないと思います。
とは言えない……。
「で、言ってくれるんでしょ? 何を言おうとしてたの?」
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