第4章 幸せはここに

23/93

1449人が本棚に入れています
本棚に追加
/845ページ
「じゃあココア飲んで温まろうか」 「はい!」 先輩は「ココアを二つ」と頼み、ポケットから財布を取り出す。 「あ、先輩私のは私が……!」 「いいからいいから」 「あ……」 先輩は私の分を出してくれる。 そしてココアを二つ受け取って、片方を私に差し出した。 紙コップからモワモワと湯気が出ている。 「ありがとうございます……先輩」 そう言って、ココアを一口、少しだけ口の中に含んだ。 ちょっと熱めのココア……口の中に甘くて少しだけ苦いような味がフワッと広がる。 「おいしい……温まりますね」 「うん。すごくおいしい」 公園を出て、ココアを飲みながら大通りへと向かって歩き出しす。
/845ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1449人が本棚に入れています
本棚に追加