第1章 最後の思い出

30/90

1449人が本棚に入れています
本棚に追加
/845ページ
私が椅子の上で体育座りをしていたら、再び学校にチャイムが鳴り響き、担任の先生が各教室に入っていった。 うちのクラスのホームルームは簡単で、明日の予定をざっと話しただけで終わる。 他のクラスがまだホームルームをやっている中、私のクラスだけ終わり、号令の合図でみんな立ち上がり「さようなら」と言った。 掃除をする物は教室に残り、他の人は各々帰るなり部活なりに行った。 「私掃除。待ってて」 「うんかわった」 佳奈は教室に残り、私たち三人は廊下に出て待つことにした。 まだ廊下には誰もいない。 「河井さん。落ち込まないで」 「え、いきなり何が」 「そのうち大きくなるから」 「余計なお世話だっ!」 私は持っていたバックを思いきり頭に振りあてた。
/845ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1449人が本棚に入れています
本棚に追加