第4章 幸せはここに

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綾翔ってば昔からすぐ赤くなって、いつもからかうのが楽しかった。 久しぶりに……からかってやろうかな? 「勘違いすんなってどういう意味ですかぁ?」 「なっ……」 「人の手をぎゅっと握っちゃって……勘違いすんなよってぇ? なにを?」 綾翔のお腹をツンツンとつつきながら、ちょっと意地悪をしちゃう。 綾翔は「あ……ぅ……」と声を出しながら顔は真っ赤になったままだ。 「綾翔ー?」 「だっ……だからっ……さっきのは……お、おまえ……の、こ……と」 語尾の方がゴニョゴニョと聴こえなくなる。 「えー聞こえないもう一回」 「だ、誰が言うかバカ! い、いいから母さんたちが待ってるから早く行くぞ!?」 ふふ、慌ててる慌ててる。
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