第4章 幸せはここに

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隣を見ると、綾翔がゆっくりと布団の中に入っていくのが見える。 「……綾翔」 「なんだよ」 「布団、痛くない? 変わろうか?」 「いいよ。そしたらお前が痛いだろ」 「……ありがと」 クリスマス……とても、いい日になったなって思うの。 会えないって思ったのに、綾翔から電話がきて、家に泊まることになって。 最近は結構話せるようになったものの、本調子ではなかったから。 やっぱり会う回数も話す時間も減っちゃったから。 だから――今日は嬉しかった。 すごく嬉しいクリスマスプレゼントだったよ。 そんな感動的な感じでいたけど、なんだか窓やら壁やらがカタカタキシキシいってきた。
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