第4章 幸せはここに

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窓の外を見てみると、外は薄い赤紫色になっていた。 「綾翔」 「…………」 「え、寝たの!? ちょ、綾翔起きてよ吹雪いてきたよーっ」 吹雪で家が揺れてるんだ。 外もゴオオオとすごい音が聞こえてくる。 「すごい音……なんか、怖いな」 風で家もキシキシと揺れてるし、ちょっと、こういうのって怖いんだよね雷みたいで。 「真緒」 「わっ! あ、綾翔!」 「怖いのか?」 「な、泣くほどには怖くないけど……お、音とか気味が悪いじゃない……?」 そう言うと、綾翔はフッと笑みを浮かべる。 ま、まさかバカに―― 「一緒に寝てやろうか」
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