第4章 幸せはここに

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すごい列の一番後ろに並ぶ。 いろんな人の笑い声や喋り声、神楽の音楽が鳴り響いている中で、白い雪が徐々に降る量が増している。 「雪……冷えてきましたね」 「うん。大丈夫?」 「はい……」 やっと拝殿についたのは約20分後くらいだった。 ずっと立ってたせいで爪先や指先が冷えて痛くなってしまっている。 「じゃあ、真緒ちゃん」 「はい」 二人で手を合わせて、静かに今年の感謝と来年のこと。 神様に向かって願掛けをする。 「…………」 「…………」 神様。 いつか、いつかこの想いを伝える事が出来ますように。 どうか――
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