第5章 想いの果てに

15/94
前へ
/845ページ
次へ
でも、なんだか本当に元気がないような気がする……。 「あ、斎藤くんはなんでここに?」 「ちょっとね。未亜に本を」 「未亜ちゃんに?」 「うん。最近絵本を欲しがってるみたいだから。河井さんは?」 「え!」 本当のこと言った方がいいのかな……それともごまかそうかな。 参考書だなんて言ったら笑われそう。 で、でも一緒に本屋に入ったら結局はわかることなんだよね……参考書とか難しい本は2階だし。 「えっと……本気でテストとかヤバイなと思いまして、参考書を買いにきたんです」 「河井さんが?」 「は、はい……まあ」 どうせ無理なのはわかってるしバカにされそうだけど……。
/845ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1449人が本棚に入れています
本棚に追加