第5章 想いの果てに

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「さて、二人きりになったということで……」 「い、いいから絵本選びに行きますよ!」 「へえ。指図するなんていい度胸だね河井さん」 ま、負けるな真緒……こんなことを言っていて今まで何かされた記憶ないし! あ……そうだ。 そうだよ斎藤くんって、結局は誰かが嫌がる事はしない……やっぱり、本当はすごく優しい人なんだよね。 「……? どうしたの、河井さん」 「な、なんでもないっ。それより、早く絵本買っていってあげようよ!」 「う、うん……?」 私は斎藤くんの服の袖を引っ張りながら、絵本売場へと向かった。
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