第5章 想いの果てに

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すると車が通りすぎていく。 「斎藤くん?」 「…………。なんでもない、行こう」 なんでもないって……そんな風には見えないけど……。 さっきの車に関係があるって事だよね? でも、深く聞かない方がいいよね……。 「…………」 「…………」 あー会話出来ないよ……。 「河井さん……」 「え?」 「ごめんね」 「な、何が?」 「……あの車……その、さ……ちょっと、会いたくなくて」 会いたくない……なんて、いったい誰だったんだろう。 こんな斎藤くん初めて見たな……。 今日は元気なかったのに、更に元気なくなっちゃった感じ。
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