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そう思っても、誰か一人と結ばれたいって思っちゃうんだよね……。
みんなを追うことはできない。
先輩を選んで、綾翔は私の所から離れていってしまった。
それと一緒に斎藤くんも。
綾翔を選んだら、きっと次は先輩がいなくなってしまう……。
でも、でも――!
「――って、聞けよ!」
「うわ!?」
「お前、ぼーっとしすぎ。まじ」
「あ、ご、ごめん……てへ」
「可愛くねーって」
綾翔は私の頬を思いきりつねる。
しかも手加減なしに。
「いたっ!?」
「目が覚めたかぁ?」
「覚めまひた覚めまひた!」
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