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――それから一週間。
今日は終業式、明日から夏休みです。
「綾翔と河井さん、夏休みの予定は決まった?」
前に座っている斎藤くんが振り返って聞いてきた。
綾翔はいつものように机の上に伏している。
「私は特に旅行とかないし。綾翔と海行くくらいかなー」
「俺も」
「ふうん。二人で海ね……つまり河井さんの可愛い水着姿を見て興奮したいわけか」
その言葉を聞いた綾翔がガタッと音を立てて姿勢を起こした。
「え、やだぁ。綾翔イヤらしい」
「ばっ……! ちがっ……」
「真緒の体が目当てだったんですね」
「だっ誰がお前の幼児体型を目当てにするですか!」
「あはは、綾翔言葉おかしい」
綾翔は顔を真っ赤にしながらそっぽを向いてしまった。
斎藤くんと私は二人で笑いあうと、綾翔は向こうを向きながら「笑うな!」と言った。
終業式はもう少しで始まる。
今は待機時間。
明日から夏休み……夏休みはきっと楽しいだろう。
初めての綾翔とのお出かけ。
そして――。
新しい関係が幕を開けることになる。
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