第5章 想いの果てに

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「手、繋いであげよっか!」 「は?」 「ほれほれ。真緒も寒いんですからいいじゃないですか」 「…………」 綾翔は少しだけためらうように手から目をそらす。 そして、私の事をまっすぐ見てから……。 「ん……」 私の差し出した手を、ギュッ……と握ってくれた。 その手から、温かさが伝わってくる。 「行くぞ」 「うん!」 綾翔がリードしてくれているみたいに手を引いてくれる。 こうやって、いつも歩けたらいいのにな。 「つか、お前いいのかよ俺と手繋いで」 「んーいいんじゃない?」 「いいのかよ……」
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