第5章 想いの果てに

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「誰も見てないし、暖を取ってるだけだと思えば!」 「そんなんでいいのか」 「うん!」 私は……綾翔とこうやって手を繋げるのがとても幸せだよ。 綾翔は……どうかな。 綾翔はもしかしたら、というかやっぱり、夏に言っていた好きな子と繋ぎたいって思ってるんだよね。 私と同じ……。 「ねぇ、綾翔」 「ん?」 「綾翔の好きな子って誰だったの?」 「は?」 「夏に言っていたじゃない。好きな子いるんでしょ、ねぇ誰だったの?」 「教えねぇって言ってるだろ……自分で探せよ」 探せよって言われてもなぁ。 特に仲のいい女の子がいるわけでも、目で追っているわけでもないからわからないんだよね。
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