第5章 想いの果てに

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綾翔の前にチョコの入った包みをつき出す。 「や、やる」 「やる……って」 「ぎ、義理でも友でもなくて幼なじみチョコだから!」 そう幼なじみチョコ! 幼なじみにあげるチョコなんだから! 綾翔の反応を見るのが怖くて、顔を逸らしながら綾翔にチョコをつき出している。 幼なじみチョコだなんて嘘をついたけど、本当は本命だから。 少しだけ時間が経った気がするけど、一向に綾翔が受けとる気配はなく―― あれ……もしかして、やっぱり受け取ってもらえないのかな……。 私は、逸らしていた顔を正面に向けると、ジっとチョコの包みを見ている綾翔が。
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