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「あ、あの! よければ二人きりになってください。私、もう教室に戻るので」
「えっ、でも……」
「大丈夫ですから! では!」
「あ、おい真緒!」
それに、ここにいたら泣いちゃいそうだし……。
私は、素早くお弁当を片付けて小走りで屋上を出た。
はあ……私がもっとハッキリしてれば……ううん、ハッキリしてたら先輩を傷付けちゃう。
これで、よかったんだよね。
「あれ、河井さん?」
「あ……斎藤くん……」
「どうしたの河井さん。なんかあった?」
「……私、やっぱり諦める」
「え……なにを……」
諦めて、そしてもう二度と綾翔のことを追わないって誓おう。
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